対向の赤湯行きが到着。やはり連休で乗客が多いためか、2両編成です。
フラワー長井線の名前通り、車両全体が満開の花々で彩られてます。田園地帯を駆け抜ける満開の花列車…さぞよい画になるでしょうねー。塗装が大変そうですが、このような手間隙を惜しまない努力は素晴らしい。
2度目の最上川を渡る。
この最上川橋梁は2008年に土木遺産、2009年に産業遺産に認定されています。元々は東海道線の木曽川橋梁として1923年にイギリスより輸入されたもの。その後、列車の重量増に対応しきれないため掛け替えられることになり、この長井線と、山の向こうの左沢線に移設。
1923年製というから今年で100年目!無骨で見るからに頑丈そうな設計、これなら200年もイケるのでは?弘南鉄道のラッセル車といい、地方鉄道には遺産級が豊富ですなぁ。
終点の荒砥駅に到着。
建設当初の計画ではこのまま最上川に沿って延伸し、山を越えた先の左沢まで接続する予定だったようです。そうなると左沢線と繋がり、山形盆地をぐるりと鉄路で囲む形になりますね。実現していれば乗り鉄的にも面白かったのですが、まぁほとんど宅地のない区間なので早々に廃線になっていたでしょうね…
荒砥駅舎。駅員も配置されているし、終着駅に相応しい立派な駅舎です。
路線によっては小さな無人駅舎に車止めだけの寂しい所もありますからね…きちんと整備されている駅を見ると安心感があります。
車庫が併設されてます。
次の赤湯行きは同じ車両で折り返すのではなく、車庫から別な車両が回送されてきました。乗車してきた車両は奥に引っこんでいるので、おそらく赤湯行き発車後に車庫に回送されるのでしょうね。
さて、復路は沿線風景に加えて前面展望も楽しみます。
真っ直ぐな線路に素朴な棒線駅。
白兎駅。開業は1986年なので、長井線が第三セクター化される直前ですね。第三セクター化される際に、利便性を追求して駅が増設される事例はありますが、国鉄末期に新設というのは珍しいと思います。
白兎駅は駅メモの「白兎ももな」のモチーフ駅ですね。最初は「はくと」だから智頭急行か?と思いましたが。
白兎というのだからウサギにルーツが?と思って調べてみると、近隣の葉山神社に兎が祀られており、かつて羽黒山に詣でる修験者を兎が道案内した…という伝承に由来するとか。
兎が神格化されているので、白兎地区ではウサギの飼育は御法度だそうです。神の使いを飼育するなど畏れ多い!ということでしょうかね。
元々が国鉄線だったためか、軌道の状態は比較的良好です。
昔ながらの駅舎が複数残ってます。山形鉄道は全体的に駅舎がよく整備されています。
今泉駅に到着。列車交換を待ちます。
往路に長井駅で交換した2両編成が折り返してきました。
しかし派手ですなぁ。これ塗装するの大変だったろうな…
赤湯駅に戻ってきました。往復で3時間ほど、素晴らしい田園風景とローカル線ならではの雰囲気を存分に楽しめました。初乗車でしたが素晴らしい路線ですね。
さて、ここから山形方面へ向かいますが、その前に。
ホーム端で「つばさ」撮影。また銀つばではなかったか…
上下線の「つばさ」列車交換。
続行の鈍行に乗り換えて山形駅まで移動します。
(続)